| 修繕費用の相場と見積書(請求書)のチェックポイント
修繕費用の相場
見積書(請求書)のチェックポイント 家主や管理会社から、原状回復に関する見積書や請求書が送られてきたら、次のような項目で適正かどうかをチェックしましょう。 そして、納得できない部分が出てくれば、家主や工事業者にきちんと確認するようにしましょう。 まず、送付されてきたのが「見積書」なのか、それとも「請求書」なのかを確認してください。 「見積書」の場合には、「このような見積もりとなっていますが、承諾してもらえますか?」という確認の意味も含んでいますので、逆に言えば、「この部分は認められない」と反論しやすく、まだ良心的といえますが、いきなり、「請求書」を送ってきた場合には、「問答無用で支払ってくれ」という、家主(管理会社)の強い意思を表しています。 しかし、いきなり請求書が送られてきたからといって泣き寝入りする必要はありません。 見積書や請求書の発行元を確認してください。工事業者からの見積書なのか?それとも家主(管理会社)からのものか?家主や管理会社の場合には、工事業者からの見積書に、手数料などを上乗せしている可能性がありますが、良心的な家主の場合には、工事業者からの見積書のうち、借主負担分だけを抽出するために、わざわざ家主が見積書を書き直している場合もあります。 退去後から数日以内でないとおかしいのです。 退去時の立会い確認があった場合には、そのときの合意や説明内容と一致するかどうかをチェックしましょう。 「工事一式」という見積書には、それ以外に、工事明細書もあるはずです。工事明細がない見積書の場合には、発行元に電話し、その場で明細を確認するようにしてください。「後日送ります」という場合は、でっち上げた工事一式見積もりに合わせて明細をでっち上げる場合もありますので、「なぜすぐに明細を出せないのか?」を追及して下さい。 見積書は、修繕費用の全額を表していたとしても、すべてを借主が負担することにはならないはずですので、当然のことながら、「家主負担分」があるはずです。 見積書では、家主負担分が明らかでない場合には、発行元に電話し、「どこが家主負担分なのか?」を確認しましょう。 「家主負担分はない」とか「わからない」というような返事がある場合には、後日、敷金返還訴訟になる可能性も考えて、日付・時間・電話の相手の氏名を必ず確認しておきましょう。 家主負担部分と借主負担部分があった場合でも、借主が、本来、責任を負わなければならない部分(故意・過失・善良なる管理者の注意義務違反による汚損・破損)を超えて、自然損耗や経年劣化部分、もともと家主が負担すべき部分の見積もりや請求がないかどうかを確認しましょう。 借主負担がはっきりしている部分でも、工事費用の単価が、一般的な工事費用の相場よりも高過ぎる場合があります。上記の相場費用の範囲内かどうかを確認し、高すぎるような場合には、その理由を具体的に問い質さなければなりません。家主の場合には、「工事の細かなことはわからない」と言われても仕方がないかもしれませんが、工事業者に確認しているのに、「担当者でないとわからない」というような場合、「管理会社が手数料を上乗せしていているか、そもそもでっち上げである」ということを宣言しているに等しいのです。なぜなら、常識的に言えば、同じ会社であるにもかかわらず、工事単価が、担当者ごとに大きく異なるということは考えられず、「担当者でないとわからない」はずはないからです。 工事費用の単価が正しくても、本来、必要な工事面積を大幅に上回るような面積で算出している場合、それも工事費用のでっち上げといわざるを得ません。例えば、壁のクロスの場合、簡易に面積を算出する方法としては床面積の3倍程度までですので、それ以上の面積であればおかしいということになります。 壁のクロスなどの場合、借主が責任を負う部分を越えて、「色合わせ」のために全面張替えの見積もりが出ている場合、借主としては、毀損部分を含む面だけの負担でよいのです。 また、家主としても、張り替えるべき時期に近づいていた場合には、家主との費用の按分負担が正当なのです。これは、付録にある「ガイドラインに基づく原状回復費用負担割合表(一例)」を参考にしてください。 見積書の中で、意味がよくわからないものが含まれている場合があります。 例えば、「残存ゴミ処理料」や「○○手続料」、「○○手数料」などとして、よくわからない名目の費用を請求していたりすることもあります。 もともと、工事単価の中に、工事の手間賃は含まれています(例えば、クロスの単価が1000円という場合でも、材料費自体は500円程度以下で、残りは手間賃です)ので、さらに別の名目で手間賃や手数料を請求していたら、二重請求となります。 |